【映画をヒントに】スピーチで押えるべき3つのポイント

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 どうも、医学生シン(@BodymakeShin)です!

 この記事では、最近見た映画『ウルフ・オブ・ウォールストリート』を参考に、良いスピーチをするためのポイントを解説します。

シン
シン

年末年始が近づき、人前で話さなくてはならない場面が増えてきますよね。最低限滑らない、欲を言えば聞いている人に『いい話だった』と思ってもらいたいものです

 レオナルド・ディカプリオ主演の映画『ウルフ・オブ・ウォールストリート』では、何度も主人公ジョーダン・ベルフォートが演説するシーンが登場します。

 たいてい聞き手は自分の会社の社員なのですが、ジョーダンは百発百中で演説を大成功させています(映画なので当たり前ではあるのですが)。

 視聴者目線でも引き込まれる名演説のなかで、特に素晴らしいと思ったのが、ジョーダンが会社の社長を退く時の演説です。

 今回は、その演説がなぜ聞き手に刺さったのか考察して、そこから良いスピーチとするコツを解説します。

※この記事を読んでしまうと、多少なりともこの映画についてのネタバレをされてしまう恐れがあります。余計な情報なしで作品を楽しみたいという方は、ここで止まって映画を見てから戻ってきてください!

どんな場面のどんな演説なのか

 まず、件の演説がそもそもどんな場面のどんな演説なのか説明します。

シン
シン

これが分からなければ、これからの考察が意味のないものになってしまいますからね

どんな場面?

 主人公ジョーダンは新鋭の証券会社ストラットン・オークモント社の社長です。

 彼は野心と情熱、そして非合法手段で巨万の富を築き上げます。

 物語の中盤にジョーダンが行った非合法な取引のことを各方面に気付かれてしまい、ジョーダンが会社のCEOを退かなければ事態を収拾できなくなってしまいます。

 やむなくジョーダンは会社を退くことにして、社員を集めて退任のスピーチを聞かせるのでした。

どんな演説?

 演説の内容自体に突飛なところはありません。

 まず、ジョーダンは社員たちの貢献に感謝を伝えます。そして自分が退いた後のリーダーを指名し、新しい指導者を褒めてみんなで拍手を送ります。

 次に、ストラットン・オークモント社という組織への忠誠を高めるためのパートに移ります。

ここは君らにとってのエリス島だ。君がどこ出身か、先祖がメイフラワーで来たかハイチから浮き輪で来たかは関係ない。ここではチャンスが与えられる。ストラットン・オークモントは、アメリカそのものだ!

ウルフ・オブ・ウォールストリート 吹替版より引用

 出自に関係なく、チャンスをつかめば豊かになれる。ここで働けば幸せになれる。ジョーダンは、そう語りかけます。

 そこから一転して静かな調子で、ジョーダンはキミーという女性社員に語り掛け、昔を振り返ります。

 彼女は今でこそ経済的に豊かになったけれど、もともとは貧困にあえいでいた。キミーはジョーダンに5000ドルを前借りさせてほしいとお願いするが、ジョーダンはその5倍の25000ドルの小切手を手渡した。

 ジョーダンからキミーへの信頼、キミーからジョーダンへの感謝に社員たちは引き込まれ、あふれんばかりの拍手が沸き起こります。

 そして最後に、社員たちへの愛を叫び、演説は一旦区切りとなります。

シン
シン

ここで終わっておけばよかったものを、社員たちの反応にテンションが上がってしまったジョーダンがトンデモ行動に出てしまい、それが後の展開につながってくるのですが、それは映画を見て確かめてください!

ポイント①:抑揚をつける

 では次に、この演説が社員たちにウケた理由を考察し、良い演説をするコツを考えていきます。

 まず第一に、緩急をつけていたことは大きいでしょう。

 社員たちに感謝を述べるときや、社員への愛を叫ぶシーンでは、ジョーダンは言葉に熱を込めて語っています。

 反対に、キミーの昔の貧苦を振り返るシーンでは、ささやくように語り掛けます。ジョーダンはまるで音を立てずに話そうとしているかのようで、聞き手は呑まれたように聞き入ってしまいます。

 動と静、情熱のパートと静謐のパート、その対比・緩急が重要なポイントです。

シン
シン

スピーチでは、一本調子ではなく、抑揚をつけることを意識しましょう!

ポイント②:サクラを用意する

 スピーチとは、たいてい1人対多数の形式をとるものです。

 ともすればこの形式も、聞き手の受け身で他人行儀な態度につながっているのかもしれません。

シン
シン

そこで、1人対1人の会話を聞き手に聞かせるという形式をとるのも一手です

 上述したように、演説の中でジョーダンはキミーに語り掛けています。苦しかった過去を振り返り、それを乗り越えた2人の絆、ストラットン・オークモント社で実際にチャンスをつかんで豊かになった実例を強調しています。

 ジョーダンが1人で喋ってキミーの過去や今の成功を紹介するだけでなく、あくまでキミーに自分への感謝を語らせることに意味があります。

 これによって、社員たちはジョーダンにより深い敬愛を抱き、ストラットン・オークモント社への帰属意識を強めることになります。

シン
シン

協力者を仕立てるのは、演説では有効です

 おそらく、キミーはサクラではなく、完全にアドリブでジョーダンの問いかけに応えているという設定だと思います。

 しかし、実際に皆さんがスピーチするときはアドリブを振るのではなく、サクラを仕込んでおいたほうが良いでしょう。

 アドリブに応えられる人ばかりでもないので、事前に打ち合わせをしてサクラを仕込んでおくのがおススメです。

ポイント③:短くまとめる

 そして最後のポイントは、長くしゃべりすぎないことです。

シン
シン

皆さんも経験があるかと思いますが、だらだら喋るとどんどん白けていきます

 今回取り上げた名演説でさえ、4分前後でまとめられています。

 一流の脚本家が書いた台本を、世界最高の俳優の一人が読んでも4分でまとめる必要があるのですから、素人のスピーチはさらに短くまとめましょう。

 大まかな目安として、4文字(ひらがなで)読み上げるのに1秒かかると考えて台本を書くとちょうどよいです。

番外:録音する・動画に取る

 これが最後の最後ですが、準備段階で実際に一度スピーチしてみて、それを録音したり録画してみるのもおススメです。

シン
シン

先に取り上げた『サクラを仕込む』というのも、実際に聞き手の立場で見てみたら寒々しかったりするものです

 録音して声がちゃんと出ているか確認したり、録画して目が泳いでいないか見てみれば、当日の『事故』はかなり減らせます。

 それでは、今回はこれにて!

 映画自体の感想もブログで書いていますので、こちらもお時間あればお楽しみください!

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